20年以上前ですが、セルフサービスではないフルサービスのガソリンスタンドで約2年間、アルバイトをしていた経験があります。
20代前半という若さ故にいろいろな失敗をしましたが、この記事では、その中でも印象に残っている3つの失敗談について、赤裸々に述べたいと思います。
自分の黒歴史ともいえる漆黒のアルバイト時代の話です。失敗から学んだ教訓もありますので、社会人経験の浅い方はご参考にして頂ければと思います。
ガソリンスタンド(給油所)でのアルバイトの失敗談
フルサービスのガソリンスタンドとは、給油所のスタッフが給油作業やお会計をしてくれるサービス形態のガソリンスタンドのことです。お客さんから依頼があれば、車をお預かりしてスタッフが洗車やオイル交換などもします。それを踏まえて失敗談を打ち明けます。
失敗談1 油種間違え事件
「ハイオク」指定の車に間違えて「レギュラーガソリン」を入れる。
油種間違えはガソリンスタンドではあるあるの失敗です。油種(ゆしゅ)とはガソリンのレギュラーやハイオク、軽油、灯油などの燃料の種類のことです。
お客さんから「満タンで」とだけ言われ、レギュラーガソリンだと思い込んで入れてしまいました。本来であれば、マニュアル通り「レギュラーですか?ハイオクですか?」と聞かなければいけないところ、聞かずにやってしまった感じです。
給油中に気付き、一旦給油を止めました。「軽油車」に「ガソリン」や、「ガソリン車」に「軽油」ではなかったので、車の故障に繋がるようなことにはならないだろうと、それほど焦りはありませんでした。
お客さんに確認したところ、やはりハイオク希望だったようで
「入れたガソリンを全部抜いて、ハイオクを満タンにして」
との返答。「マジか・・・」と思いつつも、スタッフ何名かで車を手で押して作業ピットへ移動。30分程度で給油口から専用機器で入れたガソリンをほぼ全量抽出し、自腹を切ってハイオクを入れ直しました。
お客さんに謝罪して無事にお帰り頂いたつもりでしたが、翌日そのお客さんより、当日不在だったマネージャー宛に「散々待たされた」とクレームの電話があり、事案発覚。実はマネージャーにバレたくなかったので、もみ消そうと思い事案を隠していました。結局それもバレて怒られることに・・・。
原因はマニュアルに反した行動と、上司への報告を怠ったルール違反の事案です。
失敗談2 洗車機突っ込み事件
お客様からお預かりした車を洗車機に移動する際、アクセルとブレーキを同時に踏み止まらず洗車機を通り抜け壁に突っ込む。自分に怪我はありませんでしたが、マツダ・センティアという車のバンパーが破損。洗車どころではなく、傷を付けてお客さんに返却。
原因は、アクセルとブレーキに【カー用品店で販売されていた装飾用のカバー】がされていて、極端にアクセルとブレーキの間が狭くなっていたということと、自分の注意不足が重なってという事案です。
マネージャーがお客さんに謝罪し、ガソリンスタンド側の損害保険で修理するという形でご了承頂きました。お客さんも間隔が狭くなっていたことは認識していたようで、
「車を直してくれればそれで良い。これからは気を付けて」
という対応でした。まさに神です。こんな余裕のある大人になりたいと思いました。
失敗談3 給油ホース引きちぎり事件
「給油」と「洗車」を合わせてご注文頂き、お客様からお預かりした車を洗車機に移動する際の出来事です。ホースが給油口に刺さったままの状態で、車を動かしその勢いでホースを引きちぎってしまう。これもガソリンスタンドあるあるかもしれません。
セルフサービスのガソリンスタンドの給油ノズルは、事故防止のためノズルを握っていないと給油されませんが、フルサービスのガソリンスタンドは、給油状態を保持するロック機能が付いています。
給油中に窓を拭いたり、空気圧やエンジンルームの点検をしたりするために便利な機能ですが、給油が停まったらちゃんと抜かないとこの様な事故の原因になります。給油ホースは破損してしまいましたが、車に損傷がなかったことは不幸中の幸いでした。
恐らく忙しくて慌てていたんだと思います。車を移動する際は、全方位確認が必要ですね。自身の注意散漫な行動が原因の事案です。
その他のエピソード
そのガソリンスタンドには、2~3台の車で連なってよく給油に来る20代後半と思われる男性グループがいました。態度が大柄で見た目がいかにもヤンチャな集団。私も含めどのスタッフも苦手なお客さんでした。
しかも毎回、異なる名義のクレジットカードを持って、給油や洗車やオイル交換を注文する。そして必ずと言っていいほど3万円を超えないかどうか確認する。変だなとは思いつつ毎回対応していました。
ある日、そのグループが来店した際に接客し、クレジットカードを預かりレジにスキャンしたらピーっというエラー音とともに「盗難カード」という表示。初めて見たエラー表示。マニュアルにも行動指針はなく、先輩に対応を確認しようとしたところ、お客さんに「使えないならいいわ!」とカードを奪われてしまう。
別の名義のカードを出され、給油しお帰り頂いたが「あれはどう対応すべきだったのか・・・」悩みました。しかし毎回、名義の異なるクレジットカードって、今思えば「誰のだろ?」「どうやって手に入れたんだろ?」って疑問に思います。
この話題は、これ以上は触れるのはやめておきましょう。
ガソリンスタンドあるある【まとめ】
- ・油種間違えしがち
- ・年末の洗車は異常に混みがち
- ・給油ホースちぎりがち
- ・リッター指定忘れて満タンにしがち
- ・給油口のフタ忘れがち
- ・車内清掃中に小銭見つけがち
- ・ガソリン入れ逃げされがち(セルフの場合)
まだまだたくさんありますが、この辺にしておきます。
アルバイトでの失敗から学んだ教訓
- マニュアル通りの行動を心掛ける。
マニュアルはこれまでの経験や事故を踏まえて作られています。思い込みの行動はやめて、意味のあることだと思って行動しましょう。上司は単にマニュアルを説明するだけでなく、どういう経緯でその様なマニュアルがあるか等、KTY(危険予知トレーニング)を含めて説明するのが親切ですね。
- 注意が必要な動作は、目視だけでなく、声を出し指さし確認をする。
電車やバスの運転手、航空機のパイロットはよく指さし確認をします。「警備員」の仕事をしていた際に教えられた所作です。「キャップ・ロックOK」ちゃんと確認しましょう。
- 失敗してしまったことを隠さない。
失敗したことは隠しても必ずバレます。隠し事はせず、ちゃんと報告しましょう。社内で連携が取れていないと二次的なクレームにもなります。
- 分からないことは上司に相談する。聞きづらい質問でも遠慮しない。
不明な点があったら迷わず相談する。上司は相談しやすい環境を整える。いろいろ社会人経験をしてきた中で、大切なことだとわかりました。
以上、ガソリンスタンドでの失敗談と、失敗から学んだ教訓についてお伝えさせて頂きました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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